霧のように

誰かに自分の気持ちをぜんぶわかって欲しい、そんな欲求が不意に訪れることがある。この人の気持ちをぜんぶ知りたい、そう思うこともある。でも何者にも埋められない孤独が僕のまわりをしずかに漂っている。

孤独の濃度を薄めることはできるかもしれない、でもたしかにそれは常に漂っている。